挨拶
代表:八島正明
人と接するのが苦手なために絵の道に入り、長年ひっそりと所属してきた団体も辞して一年も経たぬうちに急にAFMの代表を仰せつかり、正直言って困っています。でもいつまでも子どもみたいに駄々をこねる訳にもゆかず、力あるスタッフと皆様のご協力を支えに、及ばずながら努めさせていただくことにしましたのでよろしくお願いいたします。
さて、私はかねてよりこの会の基本理念は「自他の意識改新」に尽きると考えています。その一つ目は言う間でもなく他者(ここでは関係機関)への改革運動であり、発足以来この一年あらゆる場を通して働きかけてきました。
因に、今回三重県展に特設された大賞100万円は、奇しくも工芸の新鋭と洋画のベテランが甲乙つけがたく、グランプリを分かち合うという結果となりましたが、この前者の若者の作品は染色という伝統工芸でありながら一見日本画とも洋画とも見紛う平面作品で、受け皿となっている従来型の6部門という分け方がいかにも古臭く無意味に思え、大賞審査の段階で6部門を越えて投票するという方法を採ったことだけでも確実な前進の一歩であり、AFMから送り込んだ検討委員や運営委員の方々の努力の成果が出始めてきたと言えます。
そして2つ目の柱は、自己つまり私たち自身の意識革新であり、これこそ最大の収穫にすべきだと思っています。
その一番効果的な手段は、やはり展覧会を組織することです。沢山の出品者の中で作品の本当の良し悪しを見極め、そこで得た意識改革が自分の次作への課題につながるという自己実現の学習が大前提となり、その手応えを積極的につかみとる姿勢があてはじめて儲かったと満足できる訳です。ところが身内だけの展覧会の繰り返しだけでは狭い範囲の学習に終わりがちなので、時にはAFMの枠をはずして他の優秀な作家の招待出品も含めた、さすがAFMの主催だと内外をうならせるような企画展も必要となってきます。
そこで私は今度は、例えば県内の現代美術の粋を集めた「三重の現代美術展」を、そして次は前回のようなAFMの仲間展というように交互に魅力的な企画展を組んでゆくことで、より高度な学習の場を増やして自己改革に役立てたいと考えています。
更に三つ目の柱は、前述の2つの柱を混合するものとして、例の公共スペースへの作品リースの活動です。
総合文化センターへのリース作品設置直後からいろいろ問い合わせがあるそうで、従来の展覧会会場でわずかな日数だけ見せるのと違って全く予想もしない種類の人が見てくれたり関心を持ってくれたりするのが分り、新しい見せ方として今後期待されるものです。また私達自身もこれまでのようなあなたまかせの展覧会参加型から私達自身の行動で身近な地域に作品を飾っていこうとする積極的な姿勢も求められるものであり、今後活動の分散拡大によってより地域と密着し多くの人との関わりを増してゆくものと思われます。
いずれにしても最初に意識改革があってものごとを進めるのでは無く、行動を繰り返しながら徐々に意識革新を深め、それがとりもなおさず個人の作品に還元していける、そんなAFMの今後の活動でありたいと願っています。
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